こんにちは、はらおです。
今日は鈴木祐さんの書かれた「科学的な適職」という本を紹介します。
本書は、4021の研究データから、正しい「適職」の選び方について書かれた本です。なお、本書での「適職」の定義は、「幸福が最大化される仕事」です。
本書は、一般的に言われがちな「好きを仕事にする」「給料の多さで選ぶ」「適正に合った仕事を求める」などは誤りであると切り捨てます。就職・転職の失敗の7割がそのような「視野狭窄」、すなわちものごとを一面的に判断し、他の可能性を全く考えられない状態になることが原因とのことです。なので、視野狭窄を起こさないように、選択肢を大きく広げて徹底的に調べ抜いて考え抜いて、適職を探すべきというのが本書の主張です。
ただ私自身の感想として、選択肢を大きく広げて調べ抜くなど時間がいくらあっても足りないような気がします。なので、本書の使い方としては、何個かの候補を考えてから、どの選択肢が最も適しているかを選択するような場面で使うのが良いかと思います。
さて、適職、すなわち幸福が最大化される仕事の条件にはどんなものがあるのでしょうか。本書では以下7つの徳目があげられています。
①自由 … その仕事に裁量はあるか。 ②達成 … 前に進んでいる感覚はあるか。 ③焦点 … 自分のモチベーションタイプに合っているか。 ④明確 … なすべきことやビジョン、評価軸ははっきりしているか。 ⑤多様 … 作業の内容にバリエーションはあるか。 ⑥仲間 … 組織内に助けてくれる友人はいるか。 ⑦貢献 … どれだけ世の中の役に立っているか。
3番目の焦点だけ少し説明します。モチベーションタイプには攻撃型と防御型の二つがあり、攻撃型が利益を追求するのが好きなタイプ、防御型は不利益を被らないように万全を期すタイプです。このモチベーションタイプに関する自分自身のパーソナリティと仕事の特性が一致している方が望ましいということです。
使い方としては、自分の中で選択肢が何個かあった場合(例えば転職しない、A社に転職する、B社に転職するの3つ)、それぞれの選択肢について7つの徳目がどの程度満たされそうかを調べます。そしてそれが終わったら、自分が7つの徳目についてどの項目を重視しているかを考え、それを踏まえ総合的に判断しましょうということになります。
本書には、上記のより詳しい方法であったり、他にも最悪の職場に共通する8つの項目であったり、やりがいを再構築する方法であったりなどが書かれています。興味の出た方はぜひ本書を手に取って読んでいただければと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
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